企業型確定拠出年金について

企業型DCとは?

企業型DCとは、雇用側が毎月積み立てを行い、社員が自分で資産運用を行っていく制度のことを指します。
社員は自動的に企業型DCに加入する場合もあれば、加入するかどうか選べる場合もあります。

掛金の上限は会社での役職によって決められるのが一般的ですが、上限は定められています。
他に企業年金がある場合は月額2万7,500円、ない場合は月額5万5,000円です。
ちなみに、他の企業年金とは、厚生年金基金や確定給付企業年金などを指します。

そして、重要なのは、掛金の負担は企業ですが、運用は社員の自己責任であることです。
つまり、社員の運用手腕によって、もらえる金額が増減するということになります。

物足りない方はマッチング拠出を

企業の掛け金だけじゃ物足りないと感じる人もいるかもしれません。
そのような方には、マッチング拠出がおすすめです。

マッチング拠出とは、企業型DCにおいて、社員が自ら掛金を上乗せできる仕組みを指します。
ただ、マッチング拠出には2つの条件があります。
「社員の拠出が企業の拠出を超えないこと」と「掛金の合計が上限額をオーバーしないこと」です。

3つの税制優遇制度を利用しよう

企業型DCを利用すれば、税金に関する優遇制度を利用できるので、それぞれ紹介していきます。
1つ目は、企業型DCで得た利益は全て非課税になることです。
基本的に金融商品で得た利益に対しては、20%の税金がかかりますが、企業型DCの場合はそれが全て非課税になります。

2つ目は、受け取るときに税制優遇が受けられる点です。
企業型DCは、受け取る際に税金に関する優遇制度を受けられます。
60歳を過ぎると、退職金か年金のどちらかの受け取り方法を選べますが、 一時金の場合は退職所得控除、年金の場合は公的年金等控除を受けることが可能です。

3つ目は、マッチング拠出を使って掛け金を増やした場合、従業員が拠出した分は全額所得控除の対象となり、所得税と住民税が減税される点です。
ここでの注意点は、従業員が拠出した分しか控除の対象にならないということです。
雇用側から拠出された部分については控除されないので、気をつけましょう。

自分の手で資産増やしたいなら企業型DC

仕組みから考えると企業が負担してくれるということもあり、リスクなしで腕を磨いてけるというメリットがあります。
特にこれから資産運用を考えている人にとっては、嬉しい仕組みでしょう。

また、企業型DCを使えば、自分の実力で老後にもらえる資金を増やしていくことができます。
少し不安を感じる方もいるかもしれませんが、同時に資産運用の勉強もできるので、一石二鳥です。
企業型DCを気になった方は、ぜひこの記事を参考にしながら、資産運用を初めてみてください。